ゴールデンウィークという、何がゴールデンだかさっぱりわからない、大型連休が明けた11日。
1月に引き続き、私たちは再び台湾に行ってきた。
早朝に出発し、台北に着いたのは17時。
12日は丸一日自由に動けるが、13日は早朝6時40分発で帰国するという、実質1泊3日の弾丸旅行である。
事前に、今回は何しようか?という話になった時、母はまたしても不思議な事を言い始めた。
「今回はねーっ、”食”にしたのっ(*´ω`*)♪
このねっ、台北ではすっごい有名な豆乳スープがあるのっ(*´∀`*)!
まずこれ食べるんだっ(*´ω`*)!
それとねっ、小籠包は絶対食べなきゃダメでしょー(*´ω`*)?
小籠包はね、この3つのお店ねっ(*´∀`*)!
あとねっ、マンゴー(*´∀`*)!
それと101見て忠烈祠も見てこようっ(*´∀`*)!」
・・・どうですか?
11日の17時に現地に着いて、11日の夜ごはん、12日の朝昼夜ごはん、13日はam5時には空港行きのバスに乗らなきゃいけない。
多めに見積もっても、睡眠時間を除けば自由時間は24時間あるかないか。
無理でしょう・・・。
と誰もが思うこのスケジュールを、完遂してきた。
11日
16時。
台湾桃園空港着。
バスとMRTを乗り継ぎ、さらに歩き、ホテルには19時着。
部屋の中にいても法令で「屋内全面禁煙」と定められてるため、さくっと荷物置いてすぐ出発。
ホテルの外にはスーパー簡易ベンチと灰皿が置いてあるので、そこで一服。
「やっぱり暑いわ・・・(・_・;)」
「汗流れるのは当たり前だね。諦めた。」
そして向かうは、前回行った小籠包屋さん。
小籠包其の一!!
19時45分着。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
小籠包!!
と、母が頼んだ蒸し餃子。
蒸し餃子をひとつ食べた母の感想。
「やっぱり小籠包だけにした方が良かった(´・ω・`)
食べていいよコレ(*´∀`*)!」
なんてこったい・・・。
この店はタレも箸も何もかもセルフなので、自分で取ってくる。
小籠包は、この生姜と一緒に食べるととても美味しい。
が、
右の赤いやつ、コレ系の辛みには強い私でも、舌が痺れた。
辛味噌か何かだと思うんだけど、多分山椒の実を砕いたようなのが入ってるんだと思う。
ただでさえ暑いのに、余計な汗を流してしまった。
「やっぱり小籠包は台湾だわっ(*´∀`*)♪」
・・・。
何も言うまい。
体力を温存しておけなければ。
はい次!
台北101!
21時着。
巨大ショッピングモール兼展望台からは夜景が見えるキレイなファッションビルみたいな。
オシャレな若者が高級コスメやら服やらを冷やかしながらデートするんでしょう。
眺めるだけでも楽しい!
んな訳もなく、ただエスカレーターを登って降りてきた。
「展望台行ってみる?」
「せっかくだから行ってみよっ(*´∀`*)!」
「600元だって」
「゚(; ・`д・´)!!
やめよっ(; ・`д・´)!
無駄だわっ(; ・`д・´)!!」
「あまり縁がないビルだったね」
そうして、ただ登って降りてきた。
101の外に出たのが21時10分。
ここから小籠包其の二を目指すが、徒歩で約18分。
お店の営業時間は22時までで、ラストオーダーは21時半。
必ず間に合うと信じて、全方位的に方向感覚を失っているというかそもそも方向感覚が無い母を連れて、ひたすら歩く。
が、
途中で立派なバスケットコートがあった。
101コート。
しかもアディダス。
1人だったらキャーキャー言いながら勝手に中に入ってたかもしれないけど、私たちは本日二軒目の小籠包へととても急いでいる。
のでスルー。
ひたすら歩いた結果、21時半。
二軒目到着!!
「小籠包以外は食べない(´∀`∩)
頼まない(´∀`∩)」
母は学習した。
店員のお姉ちゃんが持ってきたメニューを見て、私は不思議に思った。
「日本語メニューくれたけど、にょうこそって書いてるよ。惜しいね」
「違うよっ(・_・;)
〜に、ようこそでしょっ(・_・;)」
ああ。
言われてみれば「にょうこそ」じゃ無いような気もする。
気を取り直して、小籠包とビール2つを注文すると、まさかの。。
瓶ビール2本。
1時間半前に食べて飲んだばかりの私たちは、ちょこっと歩いただけでお腹が空くような運動は何もしていない。
でも、小籠包は食べるぞという意気込みだけでここまで来た。
軽く乾杯・・・程度の気持ちで頼んだビールが、まさかの瓶ビール2本。
まあ・・・飲み切ってみせましょう。
そして。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
小籠包!!
「わたしさっきのよりこっちの方が好きかもっ(*´∀`*)!
食べてみなっ(*´∀`*)!ほれっ!!」
ほれって言っても、猫舌なんだって・・・。
あ。
でもそこそこ冷めてから食べてみたら、確かに味が全然違う。
「使ってる肉とか皮とかお店によって色々あるんだろうね」
「こっちの方が好きだわっ(*´∀`*)♪」
(↑もう聞いてない)
はち切れそうなほどお腹いっぱいになり、しかも私は2本の瓶ビールお腹がシャバシャバになり、22時に二軒目小籠包を後にした。
そこから駅までてくてく歩いて、ホテルに戻ったのは23時半。
朝の6時前に出発し、この日1日で14kmも歩いた。
ホテルに戻ってお風呂に浸かった母は、瞬時に気絶したかのように眠りに落ちていた。
12日
ホテルに朝食がついているので、コーヒーを飲むためだけに行ってみた。
が、
昨夜の小籠包責めで若干ダメージを受けている私の胃には、生野菜がとても有り難かった。
そしてこれから、朝ごはんの豆乳スープ屋さんへ向かう。
朝ごはん食べてから朝ごはんって・・・。
まあいいか。
MRTを一回乗り換えて3駅。
その乗換駅で事件は起こった。
乗り換えのために降りる。
「あっちだよねぇ(´・ω・`)?」
「こっちだよー」
と言って歩いて行く。
乗り換え階へエスカレーターを登って、電車の時間を確認しながら
「ここから一駅だから」
と振り返ると、母不在。
全てを悟った私は、海よりも深い溜息をついた。
1回だけね。
母は「わたしはこっちだと思うな」とよそ見した瞬間に私の姿を見失い、どこに行けばいいのかもわからず、迷子になったのである。
慣れてるからいいけど。
迷子の母探し。
なんか変な日本語・・・。
日本にいるように電話が出来る訳じゃない。
アナウンスで呼び出してもらう事も出来ない。
出来る事は、私の経験の積み重ねを元に探す事だけ。
可能性としては3つ。
1.私の事を探しながらまだ改札内のどこかにいる
2.駅員に日本語で何かを必死に訴えかけている
3.ひたすら名前を読んでいる
まず1から検討し、地下2階地上1階の地上部分に登って、上から全ての人々を見渡す。
うむ。
見えるところに母の姿が無いという事は、このフロアにはいない。
2を検討し、1階と地下1階のホームを端から端まで駅員メインに注目しながら探す。
が、
母の姿は無い。
自分で判断して目的地に向かっている事は絶対にありえないから、そうなると3。
はじまりの場所へ。
いた…(ー_ー)!!
「やっと来たぁーっ( ;∀;)!!
動かなかったのっ( ;∀;)!!
エラいしょっ( ;∀;)!?」
無風空間の朝の通勤ラッシュの人混みの中、歩きまわって迷子探しをした私は、滝のような汗。
ここで20分もかけてしまい、豆乳スープ屋さんに着いたのは9時40分。
しかし、大行列。
だが今回は、これだけ迷子探しで労力を使ったんだから豆乳スープ食べる!と、私のほうが行列入りを決意。
「ちゃんと着いてよかったねっ(*´∀`*)!」
・・・。
もう何も言いたくない・・・。
外で10分。
中に入って20分。
日本人観光客も少ーしだけいたけど、ほぼ地元の人たち。
いつもながら、メニューは全く読めない、と。
読めないが、豆乳がある事は知っている。
あ、そうそう。
なぜに豆乳かというと。
台湾は豆乳王国レベルで豆乳が流通してて、働いてる人たちもオフィスで朝ごはんていう文化が浸透してるらしい。
このお店も行列の割に中には空席が多かったのは、テイクアウトのお客さんが半分近くいたから。
豆乳スープと油條(ヨウティアオ)っていう揚げパンみたいな?のを買って、スープに付けながら食べるっていうのが普通らしい。
もうこれで朝のエネルギーチャージは完璧なくらい、健康的な朝ごはんではないですか。
これを母は知ってか知らずか、豆乳スープ(*´∀`*)!と言っていたのだ。
豆乳嫌いなのに・・・。
そして。
10時10分。
豆乳!
母は甘い、普通の豆乳。
と、パン生地みたいなやつに卵焼きを挟んだ不思議なもの。
スイーツ嫌いな私は、甘くない小エビやネギが入ったしょっぱめな豆乳。
うん。
なんか美味しかった。
というか、豆乳っていうよりも液状茶碗蒸しみたいなイメージ。
ミスって熱いスープを頼んだから、冷めてくるとだんだん豆乳が固まって豆腐っぽくなってきた。
すっごいお腹いっぱいになったけど、同じ量の豆腐を食べたと考えれば・・・
まあそりゃ、ね。
豆乳屋さんでそこそこゆっくりして、お腹もいっぱいになり、10時40分に退店。
そこから向かうはー
忠烈祠!!
またMRTに乗って、さらにバスに激しく揺られて向かう。
台湾のバスは、まるで人など乗せていないかのようなジャングルでも走っているかのような荒く激しい運転をする。
普通に座っててもイスからずり落ちてく感じ。
んでその忠列祠には国を守る衛兵たちがいて、そこで交代式っていうのが1時間に1回ある。
交代式と言うからには交代までの1時間、その時間を担当する衛兵は、微動だにせずそこに立ち続ける。
最初はただの人形だと思ったら、人だった。
びっくりした・・・。
この「衛兵」になるには、身長や体重を含めた基礎体力はもちろん、学歴もかなり重視される。
驚いたのが、他の選考基準に「容姿」って項目がある事。
どうりで人形かと思うぐらい、顔が整ってる訳だ。
気温30度の中1時間立ち続ける仕事は、動けるならまだしも・・・
無理だ・・・。
交代式では同じような体格の衛兵が何人か足並みぴったりでやって来て、さりげなく交代してまたぴったりの足並みで帰っていく。
んー。
芸術。
この衛兵が歩いてる地面。
毎日毎時間繰り返し続けてるせいで、歩く道のブロックに足跡刻み込まれてるし。
すごいなー。
私たちには絶対ムリだ。
12時の交代式が20分程かけて終わったので、再びバスとMRTを乗り継いで、次に目指すは・・・
マンゴー!!
はいキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
「かき氷はいらないからマンゴーだけでいいのに(´・ω・`)」
と、不満気だった母。
「練乳かき氷でふわふわだから、かき氷っぽくないらしいよ」
と言う私は、全っ然お腹が空く気配が無いので、キウイジュース。
かき氷にブツブツ言っていた母だったが、
「おいスィー?」
と聞くと、
「おいっスィーーッ(*´∀`*)♪
結構いっぱいあるけど頑張って食べるわっ(*´∀`*)!」
とか何とか言いながら、ペロッと平らげた。
相変わらず、母の胃袋恐るべし。
それからはお土産を買いに現地のスーパーへ。
スーパー好きな私としては、水買っただけだけど見ていて楽しい。
買い物が終わっても、時刻はまだ15時半。
目的地は全部行ったし、大きな公園あるみたいだからそこにでも行ってみるかーという事になり、再びMRT移動。
駅で降りて外に出てみると・・・
スコール級の土砂降り。
まさかの大雨。
「やめよう・・・」
目指す小籠包其の三は18時から。
「何か無いのー(´・ω・`)?」
と言われても、台湾通でも何でもない私が、無から何を生み出せばいいのだろう。
色々調べてみると、小籠包其の三の近くに恋人たちの聖地的な場所があるらしい。
雨は相変わらずだけど、変に用意が良い私は出発前に二人分のカッパを購入していた。
カッパ着て、二人で川っぷちへ。
そこには、「愛」があった。
これはもちろん、順番にやってきました。
L!O!V!E!
LOVE!!
雨に当たりながら。
すると川の反対岸にも同じ・・・
じゃないな。
「向こうにI LOVE YOUあるよ」
「よく見えるね(・_・;)
あっちも行ってこようっ(*´∀`*)!」
土砂降りの中橋を渡り、
この対岸でもやってきました。
I LOVE YOU!
大人の女二人が、大雨の中LOVEではしゃぐ。
はしゃいでるうちにちょうど良い時間になってきたので、いざ!
小籠包其の三!!
ビールは無いけどコンビニで買ってきて飲むのはいいよーと言われたので、雨の中、再び走って買ってきた。
あ。
なんでこんなにビールばっかり飲んでるかというと、こういう激安地元系のお店には、ビールと紹興酒くらいしか無いから。
(ここにはお茶しかない)
普段はワインと焼酎しか飲まない私は、ワインも焼酎も無ければ、永遠にビールでいい。
さらに、雨が降ってても台北は暑い。
暑い上に雨のおかげで湿度は上がってベタベタ。
という事で、ビールは必要でしょう。
そして今回最後の、小籠包!!
一皿10個入りを、二人で3皿食べた。
この最後の小籠包其の三が、個人的には一番好きだった。
しかも、一番安かった。
安い高い言っても、普通の台湾観光に比べたらめちゃめちゃ安いんだけど・・・。
1泊3日台北弾丸ツアーで、二人で食べた小籠包の数。
なんと。
なんと!
64個!
今回は母が迷子になるという謎の事件はあったものの、翌日は早朝5時には空港行きのバスに乗り、無事帰国。
■豆乳スープ
■小籠包×3
■101
■忠列祠
■マンゴー
Complete(๑•̀ㅂ•́)و!
しかし。
いつもの下宿先に預けていた会長の迎えは、翌日の14日に。
さらに16〜18日には出張のため、今度は母の家に預けられ。
ようやく落ち着いた19日には、全身から『不愉快の気』を放っていた。
来週にはまた出張があるのですが・・・
と、先に謝罪しておく。