2016初ツー

素敵な休日

母が母である所以とか、やっぱり。

低気圧と雨雲を呼ぶ嵐の女である母と、台風の動線すら変える晴れ女の私と、2人での今年初ツーリングに行ってきました。

 

 

「支笏湖通って千歳抜けて、マオイの丘行ってみるかっ(*´∀`*)!

行った事ないのわたしっ(*´∀`*)!」

 

 

行き先決定。

 

 

「そこから戻ってバイク屋さんに寄れる(´・ω・`)?

道ある(´・ω・`)?」

 

 

道はありますとも。

 

 

地図上を一直線で結ぶような道は無いけど、もしどこにも繋がっていない道があるなら、私はその道の果てに住みたい。

 

 

決して心が病んでる訳じゃなく、煩わしい騒音や花粉や空気汚染の無い宇宙空間みたいな場所があるなら、そこで暮らしたいなーって思うだけね。

 

 

『知る人ぞ知る・・・!』

って、結局誰も知らないって事だし。

 

 

第一部 丘までの試練

 

 

じゃーとりあえず、いつも通ってる途中の道の駅まで行こうか。

 

 

という事で、9時半に出発!

 

 

んが、いつもの事ながら全日本地図を見て弟の住所にシルシを付けてる母は、自分が住んでる市内の道路を知らないので、私が先導して出発。

 

 

ゴールデンウィーク最終日とあって、やはり混雑しております。

 

 

またレンタカー移動の観光客もチラホラ。

 

 

支笏湖観光に来てる北海道外からの観光客は、北海道の山はクマしか出ないとでも思っているのか、国道を平気で横切って歩こうとする。

 

 

歩道が無くても、車の有無ぐらい確認して歩けいっ٩(๑`^´๑)۶

 

 

一本道で車が何台も繋がっていると、スキを見て少しずつ前に行くしかない。

 

 

出発からの1〜2時間が、一番進む距離が短く時間もかかり、かつゆっくり過ぎて眠気に襲われる危険タイムでもある。

 

 

この危険タイムを経て、サーモン見た事のないけど『道の駅サーモンパーク千歳』にて一服休憩。

 

 

しっかし、風が強い・・・。

 

 

あ。

 

 

この道の駅、なんかキレイになってた。

 

 

駐車場も広くなって、子連れや犬連れや、子どもと犬連れや、って、子どもと犬以外は当たり前だけど普通の大人。

 

 

ま、川沿いでお散歩も出来て、子どもも遊べるような所だよ、と。

 

 

「なんかキレイになったね」

 

 

「ねーっ(*´∀`*)」

 

 

「でもココ、夜になったらチンピラ集まって悪い事ばっかりしてるんだろうね」

 

 

「ねっ( ´ー`)

絶対たまり場になってるよっ( ´ー`)」

 

 

世代は違えど、若い頃は夜遊びに精を出していた母と私の共通認識。

 

 

「お昼ごはんどこで食べる(*´∀`*)?」

 

 

「お腹空いた?」

 

 

「まだ大丈夫っ(*´∀`*)!!」

 

 

まだ大丈夫でも、母は急に大丈夫じゃなくなる事があるから気をつけなければならない。

 

 

「マオイで何か食べるかっ(*´∀`*)!」

 

 

決定。

 

 

こちらも『道の駅マオイの丘公園』と名乗ってるくらいだから、何かしらあるでしょう。

 

 

「で、ここからどうやって行けばいいの(´・ω・`)?」

 

 

・・・・・。

 

 

”青は藍より出でて藍より青し”という言葉が私の頭にふと浮かび、そして消えて行った。

 

 

「ここは左から来たから、右に出たらすぐ1つ目の信号を右ね。橋を越えたらすぐ次の信号を左に曲がってしばらくは道なりだからね」

 

 

「右で右で越えて左ねっ(*´∀`*)

わかったっ(*´∀`*)!!」

 

 

本当にわかったのかな・・・。

 

 

母は、いつも返事だけは良い。

 

 

休憩終了。

 

 

あーい出発!

 

 

右に出て右に曲がって、信号をひだりーー

 

 

むああぁぁ。

通り越したぁぁぁー・・・!

 

 

やっぱりわかってなかったぁぁぁ・・・!!

 

 

仕方ないので母の前にぐいーんと出て路肩に止まり、通り過ぎたから一回戻ろうと話す。

 

 

「Uターンできないよー(´;ω;`)」

 

 

・・・。

 

 

「向こうに看板あるのは見える?

右手に大きいお店の看板あるよね?

あそこの駐車場の中通って、Uターンして戻って来ようね。

前走るからついてきてね」

 

 

「わかったっ(´;ω;`)!」

 

 

母はいつも、返事だけは良い。

 

 

そうして曲がり損ねた本来の道に戻り、あとは標識通りに進み、マオイの丘までほぼ一本道。

 

 

この道では迷いようが無いので、あっという間に到着。

 

 

しっかし、ますます風が強くなってきた。

 

 

ヘルメットふっ飛んでくんじゃないかと思うぐらい。

 

 

「海風とか山風とか、ビル風とかすきま風もあるけど、何もさえぎるモノが無いからこその風っていうのもあるんだね」

 

 

「ねーっ(つд⊂)!!

風すんごいわっ(つд⊂)!

コンタクトがっ・・・

目がっ(つд⊂)!!」

 

 

私はノーコンタクトだけど、コンタクトがずれてもおかしくないぐらいの強風。

 

 

建物内のレストランが長蛇の列だったので、昼ごはんは蕎麦。

 

 

食後の一服も、風が強すぎてタバコの煙も見えない状態。

 

 

「いくら吸ってもタバコ入ってこないわっ(; ・`д・´)」

 

 

「うん。エアータバコだね」

 

 

灰は飛び散り放題だけど、吸った感ゼロのエアータバコ。

 

 

初めて来た場所だし、観光地なのかすごい人だし、写真撮ろうかー

という事で、記念撮影。

 

 

「丘公園」って名乗るぐらいだから、丘はどこだぁぁぁ(σ・∀・)σ??と、私は探した。

 

 

しかし、私には丘を見つけられず・・・。

 

 

一応母に尋ねてみた。

 

 

「丘ってどこ?」

 

 

「ここっ(*´ω`*)」

 

 

・・・・・・。

・・・??

 

 

(つд⊂)??

 

 

 

 

( ゚Д゚)!!

 

 

 

・・ちっさ( ゚Д゚)!

 

 

ちょっと地面盛り上がっただけ( ゚Д゚)!

 

 

我が家の「会長専用!障害物リレー特訓道具」の方がよっぽど高低差あるわ・・・。

 

 

写真・・・。

 

 

「何か面白いポーズしようよー」

 

 

ウンチングスタイル(*´ω`*)??」

 

 

ナゼに全てがそこに集約されるのだろうか。

 

 

愉快な写真撮影も一瞬で終え、小一時間経過していたので再出発へ。

 

 

「そろそろ行ぐがぁ(´・ω・`)」

 

 

「だね。行ぐがぁ」

 

 

こうして濁点が付くのは、

『だんだん動くのが面倒になってきたから、そろそろ動き出さないと時間が無くなって来たよね。だから行こうか』

の意味を込めて、母との間でのみ私も使うニゴリ言葉である。

 

 

これで細かい説明しなくても、ニュアンス伝わる。

 

 

そんな心の余裕が無い時の母は、

「ほらっ!!行くよっ(`Д´#)!

早くっ(`Д´#)!

ほらぁっ(`Д´#)!!」

 

 

ほらっ!で、全て伝わるとでも思ってるらしい。

 

 

という事で、のんびりタイム終了。

 

 

再しゅっぱ~つ。

ウウェーイ。

 

 

第二部 本当の試練

 

、ここからどうやって行けばいいの(´・ω・`)?」

 

 

・・・・・。

 

 

中略。

 

 

ここ最近の私は、花ちゃんとお散歩してても少し外を歩いてみても、とても風当たりが良い。

 

 

というか、リアルに風が強すぎて、”風当たりが良い”を通り越して”風当たりが強すぎる”。

 

 

この日もそんな一日であった。

 

 

焼き畑か、じゃなければ山火事か事故か何かか?と思うほどの一瞬の煙幕を抜けた途端、追い風向かい風、横殴り、地に足付かず、浮遊感。

 

 

 

もうとにかく、他に風を表現出来るのは伊勢正三しかいないんじゃないかレベルの風。

 

 

というか、もはや『風の暴力』

 

 

その風の暴力に若干ひるみつつもめげず、母は本来曲がるべき道すら忘れ、超低姿勢で風に挑んで行く。

 

 

おっかぁーさーん。

どこまで行くのですかー・・・。

 

 

そのままだと海をも越えそうな勢いだったので、更に小一時間走行後に強制停止。

 

 

コンビニで一時停車した際の、母の第一声。

 

 

「ここドコなのさっ(´;ω;`)!!」

 

 

知らぬ間に母がキレていた。

 

 

冬の間、ただただ放置されていた私のバイクの諸々のメンテの為に、十数年の付き合いになるバイク屋の整備のお兄ちゃんに2台ともメンテを頼もう、ちょっと郊外だけどそのバイク屋に寄って頼んでから帰ろう。

 

 

という当初から予定してたバイク屋まで、あと数キロの地点。

 

 

ハハガキレテル。

 

 

ここで走行順の前後を再度入れ替え、私が先導してそのバイク屋まで。

 

 

ま、無事にバイク屋着(当たり前だけど)。

 

 

んで、その兄ちゃんにあそこをこうしてあれをこうして〜と、些細ながら些細な点を列挙するとかなりの数になり、

 

「一旦預からせてもらってもいいっすか・・・?」

 

 

いやいや、いいっすよ。

 

 

いいっすけど・・・

 

 

第三部 恐怖耐性試験

 

 

「お母さんので2人で乗って帰る感じですか?」

 

 

「うんっ(・∀・)!

大丈夫っ(・∀・)!」

 

 

???

何が大丈夫・・・?

 

 

あなた、人を乗せた事はアリマスカ?

自分以外の人間を乗せた事、アリマスカ?

 

 

「大丈夫だってぇー(・∀・)!

ニケツしよっニケツ(・∀・)!」

 

 

あ。

 

 

もう心臓が痛い。

 

 

 

ガスの元栓閉めてないけど大丈夫かな。

生命保険の証券、出してはきてないし。

会長のごはんはどうなるのかな。

免許証に加えて保険証の携帯も必要だな。

 

 

と、2秒ほど沈黙の思考の旅をした。

 

 

結果、私の口から出た言葉はコレ。

 

 

「毛の生えた心臓って、本当にあるのかな・・・」

 

 

この一言にギュッと凝縮。

 

 

わずかな待ち時間の間、無言の私たち。

 

 

連絡する相手がいる母と、何となくニュースを見る私。

 

 

「17才の少年2人、バイク二人乗りして頭打って、二人とも搬送先の病院で死亡だって」

 

 

・・・・・。

 

 

「緊張してきたーっ(;´Д`)!

ドキドキしてきたーっ(;´Д`)!!」

 

 

私はドキドキどころか、毛の生えた心臓を求めています。

 

 

 

そして結局、まさかのニケツで帰宅する事に。

 

 

「ここからじゃ無理だから出て待っててっ(;´Д`)!!」

 

 

バイク屋前の車通りが多い国道で、革ジャンでメットを被り、歩道で佇んでる私。

 

 

なんか。

 

 

なんか。。

 

 

 

”すごくすごーくバイクが欲しくてバイク屋にフル装備で来たけど、やっぱり買えなかった・・・と呆然としてる可哀想な人”

みたいになってる私。

 

 

「安全運転でね。ゆっくりね。

転ばない様にね。道は大丈夫?」

 

 

「転ぶとしたら立ちゴケだから大丈夫(;´Д`)!

道は私の知ってる道行くから大丈夫(;´Д`)!」

 

 

聞けば聞くほど大丈夫じゃないし。

 

 

後ろから見てるだけじゃ分からなかったけど、初体験により気づいた母の運転NGポイント。

 

 

1.発進・停止時がとても不安定←振り落とされそう

2.ギアチェンの度にガクガクする←手首ひねった

3.クラッチ甘すぎ←エンジンがスプププって(泣)

4.道を知らない←不安8割増

 

 

それでもどうにか、出発元の駐車場までいつもの3倍の時間をかけて辿り着き、駐車場に入る前に

 

 

「降りてっ(;´Д`)!!」

 

 

と降ろされた私は、再び孤高の佇み者に。

 

 

「疲れたーっ(´;ω;`)!

最後にどっと疲れたーっ(´;ω;`)!!

最後にこんなにテンション下がったツーリングも初めてだねっ(´;ω;`)!!」

 

 

「ん」

(↑↑言葉すら発せない私)

 

 

心臓人口植毛なるものが開発されたら、誰よりも真っ先に、植毛以外の目的でも申し込もうと決意する一日となった。

 

緊張しすぎて、また命綱を強く握りしめすぎて、手首と股関節と首と腰を痛めた私。

 

つまり、思いつく限りの『関節全部痛』

 

お日柄も良く、とても愉快な今年の初ツーリングでありました。

 

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