私たちはまた飽きもせず、「松田聖子のチーズ(→この店)」で、キャーキャー言いながらオマールエビの炭火焼きを食べていた。
少し余談を。
私は、飲食店でもアパレルショップでもどんな店でも、一度行くと二度目には必ず覚えられている。
回転する寿司屋でも、
「カウンターならすぐご案内できるんですけど、ボックス席ですよね?」
「はい・・・」
居酒屋に行くと、
「あ、また来てくれたんですね~!」
(二回目だけど・・・)
焼肉屋でも、
「あ、どーもっす!」
(数ヶ月ぶりだけど・・・)
カラオケ屋に至っては、
「あっ!こんにちわー^^」
「こんにちわ~・・・
(「あっ」、てなんだろ・・・)」
別に奇抜な格好で行ってる訳でもなく、何か無礼な事や特別な事もなーんにもしていないのに。
外食や買い物でいちいち名乗ってる訳じゃないのに、この私の何を見てそんなに印象に残るんだ?
と、常々疑問に思う。
だって普通だよ。
ふっつーー。
母を見て、じゃなく、みんな私を見てこうなる。
なぜ?
自己分析してみても、しいて言えば・・・
「笑顔が素敵」?
・・・・・・ぷっ(ΦωΦ)フフフ…
まあいいや。
オマールエビを食べながら、今はすっかり赤の他人が住んでいる、私の元実家時代の話題に。
家を建てたはいいけど、Gが単身赴任でソッコーでいなくなり、母と私と弟、そして2013年に涙のお別れをしたふぅ(ビーグル♂)が暮らしていた頃。
ふぅは当時、将来が不安になるほどブサカワで面白い顔をしていた。
ね?
ブサカワーʕ•̀ω•́ʔ✧!!
この家で私が過ごしたのはたった3年間だけど、まあー。
まぁなんて言うか、良くも悪くも思い出が盛り盛りだくさんな時代ではあった。
弟は不登校になり、私は昼夜逆転の高校生活を少ーしだけ送り、母は・・・
何してたんだろ?
弟には、酔っ払って帰ってきた母があられもない下着姿で家の中をうろついていた事が、何より記憶に残っているらしい。
10年以上経った今でも、彼は語る。
「ガードルで酔っぱらいがチョロチョロしやがって・・・(=_=)」
と。
初めて知ったんだけど、母は私が通っていた高校によく呼び出されて、仕事を抜けてはしばしば通っていたんだとか。
「いーっつも呼び出されて行ってたんだからーっヽ(`Д´#)ノ」
と思い出しながらプリプリしてきたので、私は一言。
「大人になって高校に行く事なんてそうそう無いんだから、いい経験したね(・∀・)」
終了。
そしてその頃を振り返りながら、母はしんみりと言った。
「でもやっぱりあの頃って3人でいたせいもあるけど、
それぞれのポリシーが守られてて私は生活しやすかったわぁ・・・」
ポリシー・・・・・・?
「・・・・・・?
プライバシーの事かい( ゚д゚ ;)?」
※ポリシー
政策。策略。また、事を行う際の方針。(国語辞典より)
「そうーっそれさっ!
プライバシーさっ(´∀`*)
ぬははははっはっ(´∀`∩)」
しんみり台無し。
口からオマールエビは飛んでくるし、私も思わずビールが気管に入ってむせそうになるし、せっかくのしんみりぶち壊し。
しんみり向きじゃないんだよね、母はそもそも。
母は私の家の合鍵を持っている。
昨日、仕事帰りにうちにモノを取りに来た。
ピンポーン。
鳴ったと同時に、鍵を開けて母が玄関に立っていた。
「何のために鳴らした・・・?」
「えへっ。
来たよって鳴らしたの(´∀`)」
鳴らさんでいいわ・・・。
そんな母なのである。